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JUNK ISLAND

RYUの奇妙な1日

えー・・・なんか記念にもらいました(笑)
ってか内輪にしか解らないネタ満載だよぅ!w


RYUの奇妙な一日。

「ラズテイア様起きるニャ!朝だニャ!!」

あたいはいつもとは違う朝を迎えていた。
現実なら普通の目覚ましで普通のベッドの上で目を覚まし
会社に行く予定なんだけど今日は何もかも違う。白い猫があたいを起こしている。寝ているベッドはキングサイズ。
だけど、どこかで見たような風景。
あたいがそれに気づくのには10分ほど時間が必要だった。

「ぇ・・・?ココって・・・モンスターハンターの世界なの?」

そう、この白い猫はモンスターハンターの世界での
マスコットキャラクターの「アイルー」である。
どうやらあたいは・・・
普段やっているオンラインゲームの中に入ってしまったようだ・・・。

あたいはふっと上を見る。そこには「LASTAYA」と赤い文字が浮かんでいる。
そう、これはあたいのゲームのキャラの名前だ。読み方はラズテイア。
背中には愛用のハンマーをいつの間にか背負っていた。
何コレ超重いんだけど・・・。

しばらく部屋を見回していた。
そこにはゲームとは思えないほどリアリティな物が散々と並べられている。
ふと、倉庫を見ると、色々整理されていて、
ファンゴの頭やらドスランポスの頭やら見たくないものもあった。
間違いない。コレハ夢ナンダ。
こんな意味の分からないことがあってたまるものか。

あたいは頬をつねってみた・・・スッゲー痛い。後悔した。
とりあえずハンマーが超重いので軽そうな片手剣に装備を変えた。

そうこうしている内に何やら女の人の声が頭に響く。

「TAKUAN」が街へ向かっています。

ぇ?うそ?これオンラインとつながってんの!?

もう一度女の人の声が頭に響く。
「TAKUAN」が街に到着しました。

そうか、コレじゃチャットなんてできないから音声として入ってくるのか。
すると何だか野太い男の声が頭に響いた。

「うーっす」
コレはタクの声か・・・?
えと、チャット打つこともできないしどうすりゃいいんだろ。
とりあえず何か喋ることにした。

「ちょりーんす」
銅眼鏡さんごめんなさい。
コレで上手く伝わってんのかな・・・?
一応コンタクトがとれてるか確認してみよう。

「タク聞こえてる?」
するとすぐに返事は返ってきた。

「チャットで聞こえてるってーのはないだろww」

全くそのとおり。迂闊だった。ちなみにこの「w」は声で表現されているようだ。
だからこの野太い声が笑っているのが少しイラッとする。

コレは現状を説明するべきなんだろうか・・・。
でも何か馬鹿にされそうだしなぁとか考えていたら立て続けに二人来た。

「Tearが街へ向かっています。」
「keiが街へ向かっています。」

結局はいつものメンバーが揃ってしまうわけだ。

「Tearが到着しました。」
「keiが到着しました。」

「やふーぃ」
少し明るめの女の子の声が聞こえてきた。これは・・・テアさんなんかの?

「チラ」
暗い感じの女の子の声。ってかセリフからもうケイさん確定じゃないか!
ってことはさっきの声がテアさんか。よし一応キャラは把握したぜ!

あたいも挨拶を返して、後々面倒なので今の現状をありのまま話すことにした。
今起こったことをありのまま話すぜ(略)

「あたい・・・ゲームの中に入っちゃったみたいなんだ・・・。」

しばしの沈黙・・・そうだよね。みんなビックリしてるよね。
そう思いながらみんなの反応をうかがってみる。
すると一斉に皆笑いだした。

「ちょwwwまwww意味わからんwww」
これはタク。声ありだとうざさ100倍ぐらいだ。アンパンマンもびっくり。

「頭は大丈夫か?」
これはテアさん。マジで聞いてるのでタチが悪い。

「ふー、ラズの妄想もここまで来たか。」
もちろんこれはケイさん。何だか悲しくなってきた・・・。

「ほんとなんだってば!!街からも出れないしログアウトもできないの!!」

これも本当のこと。タクが来るまでにあたいは色々試していた。
街の出口から何とか出れないか、ログアウトはできないか。
思いつくことはやってみたが全部ダメだった・・・。

冗談では無いと察したのかテアさんが提案した。

「んじゃ回線抜けばいいんじゃないの?」

どうやらまだ現状を把握していないようだ・・・。

「だ・か・ら!あたいがゲームの中に入ってるの!
 ラズテイアとして動いてるの!わかった?」

みんな沈黙。そりゃ信じられるわけもない。
あたいも信じたくないぐらいだ。でもみんな一応理解してくれたようだ。
みんな酒場に集まって、イスに座って話しを始める。
まずケイさんがマジメに切り出してくれた。
どうでもいいけどこの酒場の酒まっずいな。

「ラズは一体どうやってこの中に入ったの?」

全くわからない・・・。目覚めたらココにすでに入っていたのだから。
あたいが首を振ってわかんないと言うと続けてテアさんが質問した。

「じゃあ昨日寝る前は何してた?」

昨日・・・確か小学校のときの同級生と会って、
飲んで・・・家に帰ったとたん爆睡したような気がする・・・。

「全然手がかりがないな・・・
街にいてもしょうがないし、クエストにでも行ってみるか?」

このまま街にいても手がかりがないと踏んだタクは
モンスターハンターなんだから
クエストに行ったら何かわかるかもしれないと続けた。

これには皆同意。あたいも賛成した。
大老殿に入ってクエスト板を確認するとタクがレイアを貼っていた。

「ってかラズの意識はもうそのキャラの中にあるわけ?」
テアさんの声が頭に響く。
その場に発言したキャラがいると喋っているように聞こえたが、
今自分より離れた位置に発言したキャラがいると頭に直接響くようだ。
なんて便利システム。

「うん、そうだよ。あたいの意思で動いてる。」

「いいなーwじゃぁ直接モンハンの世界が堪能できるんじゃんww」

笑い事じゃねーよ、
出られるならいいけどこっちは一生このままかもしれないんだぞ・・・。
とは頭の中で思ったけれど、言わないことにしといた。

全員揃って、タクが準備はいいか?と確認する。
みんな思い思いの言葉でそれに答える。
あれ?そういや大老殿から密林に行くときって一瞬だけど、
キャラに意識がある場合どうなるんだろう・・・。

ふとそんな事を考えた瞬間、頭がクラッとして意識が遠くなっていった・・・。


気づいた時はもうすでに密林のキャンプに立っていた。
やっぱり一瞬で飛べるわけね・・・。

よろしくーとかよろしゅーとかモンハンでクエストにいく時の挨拶が頭に流れる。
私もそれにならい返しておく。ぶっちゃけそれどころじゃないんだけど。
どうやら密林は夜のようで、月が輝く浜辺はこれまで見慣れていたはずなのに
現実で見るとっていうのもおかしいけれど、とても幻想的だった。

そんな良い気分をケイさんが一掃してくれた。

「ところで、ラズはクエで死んだらどうなるんだろうね?」

ちょま・・・考えてなかった。
レイアに噛み付かれでもしたら即死なんじゃないか?

炎とかあびたら普通に死ぬんじゃね?ってかランポスにも食い殺されるかも・・・
そんな嫌な想像が頭をよぎっていく。

キャンプのベッドに近づくが、
やっぱり「クエストリタイア」なんて都合の良い選択肢は出てこない。
死なないように気をつけるしかないか・・・。
これでもモンハンは飽きるほどやってるんだ!!レイアごときで死ぬかぁ!!
ちなみにレイアとは大型の飛竜。ランポスは小型の鳥竜だ。

あたいは強気でレイアの巣へと向かっていこうとキャンプを出た。
キャンプを出た浜辺には、ランポスが5体ほどで歓迎してくれた・・・。

実際見たらでかいのね・・・あたいの身長ぐらいはあるんだけど・・・。
牙とかめっちゃとがってるし超痛そうなんだけど・・・。

キシャー!とか鳴きながらランポスは飛び掛ってきた。

「うわ、わわわわ!」

無様にもそれはタクたちのチャット欄に流れたであろう。
あたいは持ってた片手剣を咄嗟に抜いて振り回した。
無造作に振り回した・・・つもりなんだけど、
ゲームの仕様上そんな事できないからか
あたいの攻撃はちゃんとした片手剣の攻撃モーションになっていた。

ズバッズバズバズバッ
3,4発ほどの攻撃があたるとランポスはピギャーと派手に飛んでいき息絶えた。
これは・・・何とかなるかもしれない!

さすがはあたい、長年しみこんだモンスターハンターの勘が身を守った・・・
まぁ自慢できることじゃないけど、コレはいけるんじゃないだろうか。

あたいは調子にのりレイアの巣へと向かう。
あたいが着いた時にはすでに3人は巣で肉を焼いていた。

な・・・なんてうまそうな肉!!
一度はあんな肉にかぶりついてみたかったんだ!
あたいは我慢できなくなってアイテムポーチを見る。
・・・何もねぇ!

「タク・・・肉、ちょーだい♪」
多分こんな感じにチャット表示されただろう。
それぐらいあたいはウキウキ気分だったんだ。
だってみんな現実にあんな肉があったらウキウキするだろう!?

「なんだもってきてねーのか?ホレ」

タクは快くコレを承諾してくれ、手渡してくれた。
何というおいしそうな肉。
あたいは一口かじった・・・つもりだったのだが

やっぱりそんなモーションはゲーム中にないので、
あたいはガブガブと一気に食い尽くしてしまった・・・。吐き気がする。
しかも味付けなんて全くないただのこんがりした肉・・・。ぶっちゃけまずい。
せめて塩コショウぐらいはしてもらいたいものだ・・・。

そうこうしている内にバッサバッサとレイアが羽ばたいている音が聞こえた。
いよいよリアルレイアと遭遇である。
ボッコボコにしてやんよー!

バッサバッサ・・・
「グギャーーーー!!」

無理。マジ無理。まずでかい。そして怖い。こんなん無理だって。
「無理無理無理無理無理無理無理無理ィ!!」
DIO様並のテンションで無理なことを伝える。
あたいは逃げ回ることをここに誓った。

グギャーーー!

あたいに向かって突進してくるレイア。
速い速い速いッて!しかも顔怖いの!
あたいはとっさに横っ飛びした。レイアはあたいの横を通りすぎていく・・・。
腹から地面に着陸。超痛い。だけどあの突進と比べたら・・・って!!
レイア急に方向転換してあたいに炎吐こうとしてる!

あたい腹から着地して身動きできない。こりゃ死んだわ。
死んだらどーなるんだろう・・・ゲームだし何とかなるのかな・・・。
あたいの脳に走馬灯が駆け巡る。
あぁ・・・絵チャにももういけないのかなぁ・・・。

ガギン!金属に何かがあたったような物凄い音がした。
あたいは音がした方を振り返る。

そこには炎をしっかりと大剣でガードしてくれたタクが立っていた。
何コレ、タク超カッコイイんだけど、やばい、すげー。

あたいがタクに超絶感謝してると、
レイアはタクに向かってサマーソルトの準備をしている。
・・・何故かタクは動かない。
そのままサマーソルトをアゴにくらい血を吐き散らしながらタクは地面に倒れた。
頭の上に毒マークがキラキラと輝いている。こりゃ死んだな。

次の瞬間!!

「俺様カッコイー!!」

とタクが喋った。なるほど、こいつキーボドでコレ打ってたんだな。
んでサマーソルトくらったのか、だっせー・・・・・・。

「TAKUANが死亡しました」

女の人の声が頭に響く。そしてタクは半透明になり、そのまま消えていった。

「ポワタ」

テアさんとケイさんが同時に発言した。
このポワタ、はゼオンというフレが「オワタ」を誤爆してできた名言だ。
そんなことはどうでもいいが。

とにかく、死ぬときはどうも無残に死ぬようだ。
これは、自分は避けなければならない。
死ぬほど痛い思いなんて、本当に死ぬ時だけで十分だ。

あたいはこれまで以上に必死で逃げ回った。
だけど、何故かレイアはあたいばかり狙ってくる。
何この「呪いのデー○」並の執念。そんなにあたいを殺したいのか。

あたいはしょうがないのでエリア外に出ようとする。
別にあたいがレイア倒さなくてもケイさん達が倒せばいいんだしネ。
逃げる?否!これは戦略的撤退だ!

・・・・ぇ?何で外でれないの?閉じ込められた?
「外に出れない・・・・・。」
あたいが絶望に満ちた声で言ったら、今度は三人から一斉に返事された。

「ポワタ」

とにかくあたいは必死で逃げる。レイアの突進から逃げる逃げる。
脱兎のごとく逃げる。
ジョー○ター家に伝わる秘伝なのだから別に卑怯じゃないヨ。


その時あたいはレイアにばかり気をとられていたんだ・・・。
横から来るランポスに気づきもしなかった。
突然右腕に激痛が走った。そう、ランポスがあたいに噛みついてたんだ・・・。

「っつ!!」

あたいは今度は腕に食いついたランポスに気をとられすぎた。
左からレイアが待ってましたといわんばかりに突進してくる。
これはもう本当にだめだ・・・今度こそ死んだ・・・。
今までありがとうみんな・・・・・。あたいは死から逃げるように目をつむった。

ズバッ!!その時爽快な切り裂き音が聞こえた。

「やっぱ俺って不可能を可能に・・・」

ハッとして目を開けると、
テアさんがレイアの突進に合わせ大剣を頭に振り下ろしていた。
て・・・テアさん!!あたいは感激に満ち、涙まで出そうになった。

レイアはあまりの痛みにおもわず突進を止めた。た・・・助かった!
そう思った瞬間あたいの横をテアさんがものすごい勢いで吹き飛んでいった。
どうやらレイアの突進はとまったがテアさんは思いっきり突進をくらったらしい。

「Tearが死亡しました」

テアさんは凄い勢いで転がりながら力尽きた。
ありがとうテアさん、あんたの犠牲無駄にはしないぜ!

「な、何だ!?巣に入れねぇ!!」

タクが巣の目の前に来ていたらしいが、どうやら入れないらしい。
一度追い出されると中には入れないらしい。

と、なると残りは片手剣のあたいと、ガンナーのケイさん。
あたいも覚悟を決めてレイアに攻撃しないと!!

「覚悟はいいか?俺はできてる。」
ケイさんがボソッとつぶやいた。
ぶ、ブチャ○ティかよっ!って突っ込みは置いといて、
あたいも覚悟はできた!!もう誰にもマ○モーニなんて呼ばせない!!

「うわあああぁぁぁぁぁあぁぁぁ!!」

あたいはレイアに突っ込んでいった。それはもう勇猛果敢に。
その時はとても格好よかったと自負するぐらいだ。

「へぶぁ」

レイアはとっさに尻尾であたいをひっぱたいた。
いったい・・・スタープ○チナに殴られたようだ。

あたいの頭上に星がピヨピヨと輝く。
あたいは千鳥足になり、その場から動けない。
レイアはあたいに照準をあわせ炎を吐こうとしている・・・。
もう・・・だめだ。

パスン!あたいの右足に激痛が走る。
ケイさんがあたいのピヨりを直すために通常弾を撃ってくれたのだ。

「あ・・・ラズ痛みあるんだっけ?」

そうだよ痛ぇーよ!!銃で撃たれたらそりゃ痛いよ!!
でも・・・炎をくらうよりマシだ・・・
。あたいはケイさんに感謝しながら左へ緊急回避をとる。

しかし・・・狙いすましたかのようにレイアは首を振り、
あたいに照準を合わせた。

な・・・!三連だったのかッ!!!

これはもう・・・無理。

そこであたいの意識は途絶えた。視界が真っ暗になっていく。
あたい死んだのかな・・・天国いけるかなぁ・・・。

次に気がついた時には、あたいは見慣れた天井を見上げていた。
ここは・・・我が家・・・・・?
あたいは飛び上がるようにベッドから身を起こす。
すぐさまテレビに視線を送る。

そこには・・・
「回線が不安定なためサーバーから切断しました。」
という文字だけが書かれていた・・・。
っつ!右腕に痛みが残っている・・・。
ふと見てみると、何か歯型のようなものが残っていた。

なんだってんだ・・・ちくしょう。





オワリ。


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